『夢をかなえるゾウ』 ガネーシャ的思考で『嫌われる勇気』を考える

ガネーシャとアドラー心理学

『夢をかなえるゾウ』はジャンルで言うと自己啓発にも含まれます。
実際に読んでみると自己啓発と言われて違和感はありません。
最近たまたまですが自己啓発本の大ベストセラー『嫌われる勇気』を読みました。
そこで思ったのはアドラー心理学とガネーシャの教えと共通しているところがあるということです。
『嫌われる勇気』は哲学者と青年が対話を重ねていく物語形式になっています。
哲学者は青年の悩みについてアドラー心理学のアプローチではこう考えるという説明を行います。
青年は血気盛んで哲学者を論破しようと息巻いていますが、それまで触れた事の無かったアドラー心理学に接していくうち、時には反発しながらも理解したいと思うようになります。
この本もすごく面白いので興味がある人はぜひ読んでみてください。
話を戻しますが”アドラー心理学”と”ガネーシャの教え”で共通しているところについて考えてみると面白かったのでご紹介します。

アドラー心理学とガネーシャの教え

なぜアドラー心理学とガネーシャの教えが共通しているところがあるのか考えたところ「課題の分離」がポイントになりそうです。
「課題の分離」はアドラー心理学の基本的な考え方で、自分の課題と他人の課題を完全に分けて考えることから始めます。
そして他人の課題には土足で踏み込むような真似はしないということです。
たとえ相手のことを真剣に考えて良かれと思った行動でも決して行ってはならないのです。
例えば子どもが全然勉強しなかったとして、あなたが親だったとしても無理やり勉強させてはならないのです。
勉強することは子どもの課題だからです。
親として出来ることは、勉強すると本人が決めたときに適切な援助をする準備があると伝えることなのです。

ガネーシャの教えと課題の分離

一方『夢をかなえるゾウ』でガネーシャの出す課題は他者とのつながりを意識している課題もたくさんあります。
例えば「人が欲しがっているものを先取りする」や「会った人を笑わせる」などは他者に喜んでもらえる人間になるための訓練としての課題です。
「アドラー心理学」の「課題の分離」は一見すると他者との距離を広げるように感じますが、そうではなくて適切な距離をとることを目的としています。
物事は近すぎても遠すぎてもよく見えませんので適切な距離をとることは非常に大切なのです。
ガネーシャの教えで他者に喜んでもらう訓練ができれば自然と適切な距離がとれるようになっています。

ガネーシャの教えと目的論

アドラー心理学でもう一つ大事な考え方が「目的論」です。
一般的な考え方は「原因論」が主流なのですが違いを説明します。
「原因論」は過去のできごとが現在の状況を作っているという考え方です。
例えば過去に大きな失敗をしたせいでトラウマになり○○ができないという考え方です。
一方で「目的論」は○○ができないという目的を持っているからそれを成立させるために過去のできごとに紐づけているという考え方です。
ガネーシャの教えだと「運が良いと口に出して言う」が目的論に通じると思います。
厳密に同じではないですが、この課題は起きてしまった一見不幸なできことに対して運が良いと言うことで良いできごとに変えてしまうという課題です。
何か起きてしまった時点でその瞬間から過去のできごとであり、過去は変えられないが未来は良くできるという点が共通しています。

一番の共通点は勇気

アドラー心理学でもっとも大事なことは勇気を持つことです。
本のタイトルにも『嫌われる勇気』と勇気という言葉が使われています。
またアドラー心理学では他者の課題に踏み込むことなく支援する行動を「勇気づけ」と呼んでいます。
ガネーシャの教えでも勇気は大きな意味を持っています。
課題でいうと「応募する」が該当します。
コンテストに応募して客観的な評価を受けると、時には酷評されるかもしれませんがそれでも挑戦し続ける勇気が夢をかなえるためには必要なのだと教えています。
勇気は人生でとても大切ですね。

まとめ

『夢をかなえるゾウ』と『嫌われる勇気』で学んだアドラー心理学の共通点をご紹介しました。
本はそれぞれ読んでもおもしろいですが、いろいろな本から気づいたことを比較してみるのもおもしろいですよ。
こじつけや間違いがあるかもしれませんが、私は読んだ人それぞれが独自に解釈すれば良いと思います。
また年齢やそのときの状態で感じ方は変わっていくと思います。
『嫌われる勇気』はとてもおもしろい本でしたのでぜひ読んでみてください。
『嫌われる勇気』を読んだあとに『夢をかなえるゾウ』を読むと違った感想や気づきが得られるかもしれませんね。

夢をかなえるゾウのまとめ記事はこちら
【夢をかなえるゾウ あらすじ解説】成功の鍵はすぐ実行すること 

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