
『西部警察』とは? 大門軍団の凄さを徹底解説します!
『西部警察』とは1979年から1984年にかけて放送された伝説的な刑事ドラマです。
西部劇のようなドラマをコンセプトとしていたので、タイトルが『西部警察』になったそうです。
ド派手なカーアクションや爆破シーンに加え犯人との銃撃戦など、見どころ満載のドラマです。
PARTⅠからPARTⅢまで制作されていて爆発的な人気を誇っていました。
今から40年以上前の作品ですが、今でも名前を知っている人は多いと思います。
先日たまたまCSで『西部警察』が放送されているのを見つけて、
小さい頃に再放送で見ていたけど細かいところはあまり覚えていなくて、
何となく懐かしいなと思いながら見始めたのですがいろいろ凄かったので解説します。
オープニングがカッコイイ!

オープニング冒頭で全員そろって颯爽と階段を駆け下りるシーンから始まるのですが、
そこからもう最高にカッコイイです!
さらに走りながらショットガンを連射する団長やヘリから狙撃するリキなど、
短いカットでそれぞれの持ち味を表現しています。
また車の大ジャンプや戦車の大爆破などオープニングだけでも
かなり凝った映像になっています。
登場人物が変わった時などに撮りなおされているのですが、
変わっていない人の衣装も変わったりします。
動画配信サービスで見る場合でもオープニングは毎回必ず飛ばさずに見てくださいね。
魅力①:個性豊かで魅力的な登場人物(PARTⅠ)
大門圭介(渡哲也) 愛称:団長
まず何と言っても主役の大門団長(渡哲也)です。
『西部警察』は大門団長を見るためのドラマといっても過言ではありません。
部下からの信頼も厚く、
また上司である小暮刑事課長(石原裕次郎)からの信頼も厚い男の中の男といった存在です。
悪は絶対許さず、犯人逮捕や人命救助のためならば、
たとえどんなに危険な任務でも自分の命を顧みず迷わず遂行します。
そんな硬派な団長ですが、
妹のアコ(古手川祐子)にはすでに両親が他界しているため
父親代わりとしての一面も持っています。
銃の腕は警察組織のなかでもトップクラスであり、拳銃の他にもショットガンを使用しての狙撃を見せることもあります。
まさしく犯罪者にとっては恐怖の存在です。
西部署の捜査課が『大門軍団』と呼ばれているのですが、
凶悪犯に立ち向かう捜査課の刑事たちも血気盛んなメンバー揃いです。
そんなチームの全員から尊敬され全幅の信頼を得ているのが、
渡哲也さんが演じる『大門団長』です。
大門団長の凄さをご紹介します。
マネジメントスキルの高さ

団長は部下達のちょっとした雰囲気の違いを見逃しません。
何かに気付いたときはその部下へ声を掛け相談を促します。
また単独捜査を行いチームやその他の人に迷惑をかけてしまった刑事に対しては、
厳しく叱咤し愛情のある鉄拳で目を覚まさせるというシーンもあります。
「自分で蒔いた種は自分で刈り取れ!」
このセリフとともに鉄拳制裁を受けた部下は恨むどころか、
団長の気持ちを受けて犯人逮捕にますます力を尽くすようになります。
大門イズム
犯人逮捕への情熱は並々ならぬもので、
大門団長に追い詰められればたとえ凶悪犯といえども最後には恐れをなしてあえなく逮捕されます。
また部下の失敗を責めることはなく、
自分の進退などおかまいなしで部下をかばうこともあります。
そんな人間的魅力もあり部下達の信頼は絶大で、
彼のためには生死もいとわないというほど強い絆が大門軍団には結ばれています。
意外とおちゃめな一面がある

ストイックな面が目立ちますがたまに見せるおちゃめなシーンも魅力のひとつです。
妹アコとの会話では口げんかのような言い合いが多いですが、
団長は口で負けてしまうので最後に手が出てしまいます。
もちろん本気で叩くわけではなく、
あくまで「うるさいよ」と軽くはたく感じなのですが、
ノーモーションから繰り出される団長の”はたき”は画面越しに見ていても
思いのほか鋭く強そうでアコ役の古手川祐子さんが演技とは思えないほど
驚いている表情をするときがありました。
また事件解決後のラストシーンで兼子刑事の顔をケーキに押し付けたり、
宴会シーンでひげダンスを披露するなど、
お宝映像と言っても良いようなシーンもあります。
小暮謙三(石原裕次郎)
言わずと知れたスーパースター石原裕次郎さんが演じる、西部警察署捜査課の課長です。
大門団長の上司であり、
現場で日夜捜査に明け暮れる大門軍団を見守りながら時には自ら現場に行く
頼りになる最高指揮官といった存在です。
もともとはキャリア官僚でエリートコースにいたが、
現場にいることを望み敢えて西部署の捜査課長になったと言われています。
FBIの研修を受けていた時期もありその時から朝比奈さんとは知り合いです。
そのため小暮課長の人脈はかなり広く、身代金の億単位のお金を用意するなどたびたび関係各所へのとうてい不可能に思える協力を難なく取りつけてきます。
またときには大きな失敗をしてしまうこともある大門軍団ですが、そんな部下たちを決して責めることはせず、
大門軍団の力を存分に発揮できるように支援します。
自分の部下である大門のことを「団長さん」と呼んでいる。
谷 大作(藤岡重慶) 愛称:谷さん、おやっさん
大門の先輩で大門が新人だった頃は厳しく叱りつけ指導をしていた。
大門が刑事として自信を喪失してしまったときには愛情の鉄拳とともに刑事としての心得を教えたエピソードがあり、それが今も大門を支えています。
おやっさんの愛称通りで若い刑事たちの相談役であり、また団長や課長からの信頼も厚い。
源田 浩史(苅谷俊介) 愛称:源さん
強面の顔立ちでかつ屈強な体格の持ち主で、短い角刈りと口ひげがトレードマークの見るからに無骨な男だが、
お人よしで涙もろく繊細な面もある。
美人に弱く捜査上で助けた女性の家に上がり込んでは自身も事件に巻き込まれるシーンが何度か登場する。
みんなの兄貴分的存在です。
松田 猛(寺尾聰) 愛称:リキ
暑苦しい軍団のなかで知的でクールに見えるリキさんですが、実は人情家で人一倍仲間思いの熱血刑事です。
射撃と爆発物の専門家で警視庁射撃大会で連続優勝を果たしています。
愛用の銃は44マグナムの8インチモデルでかなり銃身が長くとても日本の警察とは思えない銃を持っていて、持ち前の射撃の腕で凶悪犯を追い詰めて逮捕します。
桐生 一馬(加納竜) 愛称:リュウ
無骨な大門軍団のなかで珍しくスマートなイケメン刑事で、西部署に来た当初は大門軍団に馴染めなかったが次第に溶け込んで行った。
車の運転技術はプロ級で大ジャンプや犯人車追跡時に片輪走行などをやってのけました。
マシンXを最初に運転した人物で、捜査課に仕掛けられた時限爆弾が解体する時間もないため、マシンXを操り爆発までのわずか10分間で人気のないところまで爆弾を運び事なきを得たこともある優秀な刑事です!
大門 明子(古手川祐子、登亜樹子) 愛称:アコ
大門団長の妹で職業は売れない漫画家。
似顔絵が得意で目撃者の情報を元に犯人の似顔絵作成を強力することもあります。
口が達者で兄である大門とよく口喧嘩をしてやりこめるシーンがあるが、実は兄の事を尊敬しています。
魅力②:熱い男たちのドラマ

1話完結方式で基本的な構成は各回で主役になるキャラクターが変わります。
それぞれの個性に合わせた話となり、
リキさんがメインの回では犯人から射撃で勝負を挑まれます。
また源さんであれば捜査で知り合った女性を家まで送り届けたとき、偶然ながら犯人グループに待ち伏せされて捕まってしまい、強盗の手伝いをさせられるなど様々な問題が起きますが、
団長をはじめとして固い絆で結ばれた他の団員たちが懸命に捜査して仲間の窮地を救いなおかつ犯人を逮捕します。
もちろん逮捕時には団長自ら率先して凶悪犯を叩きのめします。
この熱さが『西部警察』の醍醐味の一つです。
いつもは文句しか言わない係長がメインの回もあります。
魅力③:時代を感じさせないド派手なカーアクション

まずはオープニングだけでもかなりド派手なカーアクションが繰り広げられます。
PARTⅠでは放送開始が1979年でCGなど当然ありませんので、全て実際のスタントで撮影されています。
今、見ると何人か死んでるのでは?(笑)と思うぐらいのカーアクションです。
車が爆発するのですが、炎の高さは半端なく大きいです。
また車がジャンプするシーンもあるのですが、かなり広い道路をこれもかなりの高さで車が飛んでいきます。
もう一度いいますが1979年にこんな映像を撮影するなんて本当に驚きで度肝を抜かれます。
もちろんオープニングだけでなく、本編でも迫力あるカーチェイスが繰り広げられます。
犯人を逮捕するためならどこまでも追い詰めて悪は絶対に逃がしません。
またスタントマンではなく実際の俳優さんが運転することも多かったそうです。
まさしく当時だからこそ出来た撮影スタイルかもしれませんね!
「西部警察」放送5年間で火薬4.8トン

爆破シーンやカーチェイスなどで使用した火薬が放送5年間で4.8トンにもなるそうです。
これだけでも十分豪快ですが、その他にも壊した車両の台数が約4,680台(1話平均で20台)、壊した家屋や建物が320軒、使用されたガソリンの量が12,000リットルになるそうです。
本当にとんでもない量ですね!!!
予算もかなりかかりそうですが作品のために惜しみなく使用しているので、
今見ても迫力満点の映像に仕上がっているのだと思います。
※データはWikipediaより引用
どの爆破シーンをみても演者と火の距離がかなり近いです!
実際怖かったと語っている役者さんもいました。
リアルな演技や撮影によって迫力のある映像が出来上がっているんですね。
1回の爆破で約3000万円!

福島県で行われたロケで敵のアジトを爆破するシーンを撮影にかけた費用が
1回の爆破シーンで3000万円と言われています。
福島山中で工事中だった日中ダムの建設現場に敵のアジトは設営され、
室内の通信機器をはじめとした調度品はすべて本物で、このアジトの爆破シーンの撮影に約3,000万円がかけられました。
この爆破シーンのチャンスを逃さないためにカメラ4台で同時に撮影されました。
とんでもないスケールですね!
ハイテクマシンの魅力
西部警察では日産が協力していて様々なマシンが登場します。
PARTⅠではスカイライン2000GTターボ をベースに最新コンピューターや追跡装置など超ハイテクを詰め込んだマシンXが登場します。
犯人がスーパーカーを使って大門軍団を苦しめていたところ、小暮課長が手配して西部署に配備されました。
マシンXを使って凶悪犯を次々に逮捕していきます。
シリーズが進むごとに新たなマシンも登場していくのも醍醐味です!
まだまだ魅力は盛りだくさん

やはり現在とは違ってテレビもかなり緩い時代のようで、まだ犯人と決まっていない容疑者の段階でもボコボコにして捕まえます(笑)
なかなか証言しない容疑者には容赦なく鉄拳をお見舞いして証言をさせます。
団長の鉄拳はノーモーションから凄まじい速さで繰り出され、どんな凶悪犯もたちまちやっつけてしまう事が多いです。
また実際の日本の警察にはありえないショットガンや44マグナムなどを使用していて、派手な銃撃戦を繰り広げます。
団長は全警察官の中で射撃がトップクラスの腕前なのですが、ショットガンで狙撃して犯人の拳銃だけを撃ち落とすという神業を魅せてくれます。
時には「とんねるずのみなさんのおかげでした」のコントかと思うほどの近距離で撃ち合う場面もあり、さすがにちょっと笑いました。
とにかく細かいことは気にせずに見てスカッと爽快な気分になれる作品です。
おすすめ理由のまとめ
ここまで『西部警察』の色々なおすすめポイントをご紹介してきましたがまとめるとこんな感じ!
理由1:テンポが良い

西部警察の魅力は犯人を追跡する臨場感あふれるカーチェイスや逮捕するときの格闘シーン、凶悪犯との銃撃戦などのアクションですが、映像のカット割りが凝っていてカッコよくテンポも良いです。
ストーリーも基本的には単純明快で、
聞き込みなど地道な捜査によって手掛かりを掴み、やがて犯人にたどりついて最後はやっつけますのでサクサク進みます。
理由2:気軽に楽しめる

1話が約45分とコンパクトなので
長過ぎずダレないですし短すぎず物足りなさも感じないので、ちょっとした気晴らしに見るのにもちょうど良いボリュームです。
また1話完結型の作品なので、しばらく間を空けてから見る時でも前後の内容をしっかり思い出せなくても気にせず見れます。
最後は犯人をやっつけて終わるので勧善懲悪のカタルシスがあります。
理由3:小ネタ要素も面白い

例えば定番のシーンで小暮課長が行きつけのバーでマスターと事件について語り合うのですが、そのシーンの最初のカットが必ずギターで弾き語る女性のワンショットから入ります。
この人が誰なのか知らないのですが、毎回このシーンを見た時に今回は出番が早いなとか、話が進むと歌が変わったりとちょっとした楽しみになっています。
他にもビリヤード台を挟んでの銃撃戦を行うシーンがあったのですが、犯人との距離が近すぎてコントみたいでした。
また捜査会議のシーンでホワイトボードに事件関係者の相関図が書かれているシーンでは、「被害者」、「犯人」、と並んで「大門軍団」と書いてありました。
自分達で大門軍団と呼ぶんだなと妙に感心しました。
こんな感じで自分なりに楽しめる要素が散りばめられています。
まとめ

最近のテレビドラマはフィクションといえどもコンプライアンス重視など規制が厳しいようですが、昔のドラマはそういったことが緩いようでときおりギャグのように見えるシーンもあります。
しかし基本的には「西部署魂」の熱さがひしひしと感じられ作品の世界観にのめり込めんでしまうので全く気になりません。
私は海外ドラマを良く見るのですが、『西部警察』は海外ドラマに匹敵するぐらいクオリティの高い作品だと思います。
とにかく絶対におもしろいので当時見ていた人もまだ見たことがない人もぜひ『西部警察』を見てください!
『西部警察』を見たいけど、CSに加入していないという方には「U-NEXT」で視聴可能です。
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